土地の評価の補正(がけ地補正)

20161012

こんにちは!

今回は『がけ地補正』をテーマに
お届けしていきたいと思います。

 

【がけ地補正とは】
そのままです…
敷地内に崖になっている所があり、
通常利用することができないような
場所がある場合に適用されます。

当然、このような土地の評価は
大きく下がることになります。

 

【がけ地補正の考え方】
がけ地補正は次の2つの要素に
よって補正率を決定します。

1.全体に対するがけ地の割合
2.がけ地の方角

まず1について、これは土地全体に
対して、崖になっている部分の面積
の割合のことを指します。
当然、がけ地の割合が高いほど利用
価値は低くなり、土地全体の評価は
下がります。

次に2については、崖がどの方角に
向かって下がっているかを指します。
これは主に日照の確保という面で
土地の利用価値を評価しようという
考えに基づいています。

 

【がけ地補正率を調べる】
補正率は、お馴染みの国税庁の
ホームページで調べることができます。
国税庁ホームページ

国税庁ホームページのなかの
「付表8 がけ地補正率表」を
ご覧ください。

この表の0.53~0.96が
がけ地補正率になります。

 

【評価方法】
今回も例題を使いながら、次の土地の
評価を計算してみましょう。

・普通住宅地区
・土地全体の形状:東西30m、南北20m
・土地の西側が崖になっている
・崖の面積:120㎡
・土地の北側の路線価:100千円

いつもと同じように、まずは
「路線価 × 奥行価格補正率 × 補正率」
土地全体の㎡単価を求めましょう。

今回のケースの場合、崖の面積の割合は
土地全体の面積の20%(0.20)です。
(30 × 20 = 600㎡のうち120㎡)
また、崖は西側にありますので、求める
補正率は0.90になります。

100千円 × 1.00 × 0.90 = 90千円
これがこの土地の㎡単価となります。

最後に土地全体の評価額を求めましょう。

90千円 × 30m × 20m = 54,000,000円

 

【まとめ】
がけ地が存在する土地は、海岸線沿いや
山を切り開いて造成したような土地で多く
みることができます。

場合によっては、大きく評価が変わって
くることになりますので、このような
土地をお持ちの方は注意してください。

 

次回は『不整形地補正』についてお届けします。

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