土地の評価の補正(奥行長大補正)

20161011

こんにちは!

今回は土地の評価が低くなる
パターンの2回目、
『奥行長大補正』について
解説をしていきます。

 

【奥行長大補正とは】
間口のわりに奥行が長い土地に
適用される割引です。

いわゆる「うなぎの寝床」と
いわれているような土地で、
評価上では利便性が低いと考えます。

 

【奥行長大補正率を調べる】
これまでの補正率は
「△m以上、△m未満は0.96」の
ように、実際の土地の大きさから
補正率を探してきましたが、今回
は少しパターンが変わります。

奥行長大補正率は
「間口に対して奥行が何倍か」を
基準に補正率を探します。

この補正率も国税庁のホームページで
調べることができます。
国税庁ホームページ

リンク先のページの
「附表7 奥行長大補正率表」
をご覧ください。

この表にある0.90~1.00が
奥行長大補正率になります。

 

【評価方法】
今回も例題を使いながら、次の土地の
評価を計算してみましょう。

・普通住宅地区の土地
・間口:8m、奥行20m
・路線価:100千円

今回の場合もこれまでと同様
「路線価 × 奥行価格補正率 × 補正率」
で土地の㎡単価を算出することができます。

例題の数値を当てはめると
100千円 × 1.00 × 0.98 = 98千円

間口に対して奥行が2.5倍ありますので
0.98の補正率が適用されます。
「奥行がちょっと長いから評価を
2%下げましょう!」という感じですね。

これがこの土地の㎡単価となります。

最後に土地の面積を掛け合わせて
全体の評価額を計算します。

98千円×8m×20m=15,680,000円

 

【まとめ】
補正率表をみると、普通住宅地区では
奥行が間口の2倍以上あると、減額の
対象となります。

つまり、住宅用の土地は正方形に
近いほど利用価値が高いと判断される
ことになります。

これに対してビル街地区や大工場地区では
奥行がどれだけ長くなっても、利用価値に
及ぼす影響は小さいと考えられ、評価は減
額されないことになります。

 

次回は『がけ地補正』について
解説していきたいと思います。5

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