土地の評価の補正(側方路線影響)

20161004

こんにちは!

今回は土地の評価の補正について、
補正後の評価が路線価よりも高く
なるケースを紹介していきたいと
思います。

 

【側方路線影響とは】
土地の正面と側面の2面が道路に接して
いる土地で適用されます。
いわゆる「角地」のことです。

また、四つ角の交差点や丁字路に面して
いるのではなく、L字の道路の内側にあ
る土地を「準角地」といいます。

側方路線影響は「2本の道路に面して
いる土地は利便性がよいため、評価も
高くなる」という考え方です。

ちなみに、土地が面している2本の道路
のうち、「路線価 × 奥行補正率」の計算
結果がが高い方を「正面路線」といい、
もう一方を「側方路線」といいます。

 

【側方路線影響の加算率】
これも国税庁のホームページで調べる
ことができます。
国税庁ホームページ

上記リンクをクリックしていただき
開いたページの
「付票2 側方路線影響加算率表」を
ご覧ください。

この表に書かれている0.01~0.10が
加算率になります。

「角地」と「準角地」の加算率を
比べてみると、「角地」の方が高く
なっています。
四つ角の交差点やT字路に面している
土地の方がL字の道路に面している土
地よりも利便性が高いことを読み取る
ことができますね。

 

【角地の評価方法】
実際に例題を使いながら、次の「角地」の
評価を計算してみましょう。

・「普通住宅地区」にある「角地」
・一方が路線価150千円の道路に面しており
 奥行は30m
・もう一方が路線価100千円の道路に面して
 奥行は20m

1.まず「正面路線」を決める
「正面路線」は「路線価 × 奥行補正率」の
高い方になります。
今回のケースで2つの路線を比較すると
150千円 × 0.96 = 144千円
100千円 × 1.00 = 100千円 となり、
150千円の道路に面している方が「正面路線」
100千円の道路に面している方が「側方路線」
となります。

2.「側方路線」の加算額を計算する
「側方路線」の加算額は
「路線価 × 奥行価格補正率 × 加算率」
で算出することができます。

上記の例に当てはめてみると
100千円 × 1.00 × 0.03 = 3千円
となり、これが土地の評価を高くする
「加算額」となります。

3.土地の㎡単価を算出する
1で計算した「正面路線」の㎡単価に
2で計算した「加算額」をプラスします。

144千円 + 3千円 = 147千円

これがこの土地の㎡単価となります。

4.土地全体の評価額を算出する
最後に3で出した㎡単価に土地の面積を
掛け合わせて全体の評価額を出します。

147千円 × 30m × 20m = 88,200,000円

これがこの土地全体の評価額です。

 

ちょっと計算は多いですが、計算式自体は
ややこしくないので諦めずに最後までやっ
てみてください。

 

次回は『二方路線影響』について解説します。

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