遺産分割の基準

20160907

こんにちは!

前回までは遺言に関するルールを中心に
お伝えしてきましたが、今回からは「遺
産分割」に関するルールを紹介していき
たいと思います。

遺産分割は相続におけるスタートラインで
あり、最も重要なテーマです。
相続のポイント 遺産分割

まず今回は「遺産分割の基準」です。

遺産分割の基準について民法第906条には
次のように書かれています。

『遺産の分割は、遺産に属する物又は権利
の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、
心身の状態及び生活の状況その他一切の事
情を考慮してこれをする。』

?????

いかにも法律らしい言い回しですね…

分かりやすくかみ砕いて言うと…
『遺産分割は、遺産の種類や性質、相続人の
年齢、職業、心身の状態、生活の状況を考慮
して行いましょう』ということです。

要は「遺産の種類」と「相続人の状況」の
2つの視点から最適な分割を考えることが
遺産分割の基準となります。

「遺産の種類」の視点からみると、たとえば
生活の拠点となる自宅の土地や建物が遺産に
含まれている場合、これを分割して所有する
ことは適していません。
一人の相続人が所有することが最適であると
考えられます。
そのような場合には、あえて分割せず、残り
の遺産の分割方法を考えましょう。

「相続人の状況」の視点では、たとえば小
学生の子に株式を相続させたところでその
子は譲り受けた株式を最大限有効に活用す
ることができるでしょうか。
この場合も最適な遺産分割とは言いにくい
かもしれませんね。

このように、後々トラブルになることを防
ぐためには「誰に」「何を」相続させるか
を事前にきっちりと決めておかなければな
りません。

みなさんも「遺産の種類」と「相続人の状
況」の両方の視点で一度じっくりと最適な
分割案を考えてみてはいかがでしょうか。

次回は「遺産分割の方法」をテーマに
お届けします。

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